最高のディナー

クリスマスの朝、XXXの突然の帰国に私は驚いた。驚きがやがて嬉しさに変わって行く事に気が付いた時、私はXXXが帰国した時に言おうと決めてた事があったと思い出した。

「XXX!僕の成長を見てくれ!さぁ、言うぞ!『ナイスちゅうMeちゅう!』」

XXXは目と口をめいいっぱい開いている。この男をまんまと驚かせる事に成功した私は苦痛のNOVA通いが報われる思いがした。

しかし、次の瞬間、私は口を開けて驚く間もなく目だけを見開く事になった。XXXはつかつかと私の前に歩いて来ると間髪入れず私の唇にKissをしたのだ。

一瞬が永遠に感じた後、XXXはゆっくり唇を離した。

「どうだい?君が望んだような素敵なKissだったかい?さぁ、長旅は疲れた。今度は君が僕のためにコーヒーを入れてくれ。そのあいだに着替えて来るよ。」

リビングに取り残された私は未だ衝撃から覚めず、自分の唇に指を当てて呆然としていた。

XXXの部屋から声が飛んできた。「XXくん!今夜は最高のディナーにしよう!」
我を取り戻した私はXXXに返した。

「あぁ!君の好きな物を全部用意しよう!コーヒーは後だ、着替えたら買い物に行くぞXXX!」

〜エピローグ〜
「煎れたよ。」

着替えが終わって部屋から出てきたたXXXに私はコーヒーを差し出した。

「よし歩きながら飲もう。急がないと七面鳥が逃げてしまうかもしれないからね。」

カップを手にしたまま玄関に向かったXXXはドアのところで振り向いて言った。

「それから、XXくん。Kissをするときは目を瞑るものだぜ」

XXXはウィンクして微笑んだ。

(了)