夜来る男(後編)

友達の話によると、リラックスして上半身裸でプレステ2のゲーム「魔界戦記ディスガイア」をやり込んでた(すでに総プレイ時間100時間以上)ところ、チャイムが鳴った。こんな時間だし友達だと思って「はいはいー」とドアを開けると例の脱北者のような顔の男が、
「ここは俺の家だ出て行け」と。
「ちょ、ちょっと何ですか!ここは俺の家ですよ」と玄関先で押し問答になる。埒があかないので隣の上司の部屋(社宅のマンションだ)に仲裁を頼みに行きチャイムを鳴らした瞬間
「カチャリ」
男に背中を向けた一瞬に部屋に入られ鍵をかけられた。
上司がドアを開けると上半身裸の男が呆然としてる。(←コイツも不審者)
上司いわく、「あー、言わなくちゃと思ってたのを忘れてたんだけど、彼は前もこういう事をして、君の前に住んでた女性職員を追い回した事もあったんだよ。それで、彼が精神病院から退院した事もこのあいだ知って、君に言わなくちゃって思ってたんだけどね、ハハハ。」と。
とりあえず、上司が男の保護者である男の兄に連絡し、兄が来た。
玄関前で兄が男を説得するも応じない。最終的には風呂場のアルミサッシを外から外して強行突入。大捕り物で暴れる男を確保。なかなかおとなしくならない男も最終的には兄に連れられて帰っていった。
あとに残った友達の部屋はタバコを吸った後のニオイとケムリと吸殻(友達は非喫煙者)。そして、やりかけていたゲームは画面が消えていた。あー、壊れたかとリセットボタンを押してから気が付いた。映像端子が抜けてただけだったと。自らリセットボタンを押してデータを消したというオチでこの話は終わるはずだったが、今日も友人からメールが届いた。

今日は俺が不在の間に例のキチガイが何度もいらっしゃってるようです(笑)

うむむ。