久遠
クリスマスだけでなく、普段から「気にもかけない」「思わない」ような事ってのは当然あるわけで、そういうのはヤだなぁと思いつつも、しょうがなかったりするんですよね。
でも、どこかで「気にかけたい」という僕の思いの象徴は宇宙船ボイジャーで、彼は今、この瞬間も暗い宇宙を旅しています。
今年、タカラから出た食玩の「王立科学博物館」の第二弾にボイジャーは収録されてました。一個目でボイジャーが当たって幸運だったのですが、この中に収録されていたライナーノーツに書かれていた龍村仁事務所による「ボイジャーモノローグ2004」が素晴らしかったので載せます。
地球を出発してもう27年
僕はいま全大星空の宇宙を
秒速20kmの速さで帰ることのない旅をしています
旅の中で、僕は太陽系のたくさんの星たちに出会いました
その一つ一つの姿を思い出すたびに、胸が熱くなります
あの時の感動が、時折くじけそうになる僕の心を
今も支えててくれているのです
僕の名はボイジャー
宇宙の航行者
僕の使命は見ることでした
人間が行けない世界に行き、人間に代わってものを見ることが
僕の仕事だったのです
この先この旅いつまで続くのか、どこまで行くのか、僕にはわからない
ただ、この目でものを見ることは、もう永遠にないでしょう
だけどさみしくなんかない
どこか遠くから僕を呼んでいる光があるような気がするからです
その光の世界についたら、きっとこの僕にも
なぜ僕が旅をしているのかがわかるような気がします
僕が最後に見たのは太陽系全体の姿でした
1990年2月15日
久しぶりの地球からの声を聞いて
振り返ったのです
ボイジャー、ボクは君の事を忘れない。君にもメリークリスマス。